ラボミートってどんな食べ物?いつになったら食べられるのか?どんな味がするのか?

食のコラム
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ラボミートという言葉を聞いたことがあるでしょうか。最近耳にする事が多くなったと思います。ラボミートは培養肉とは違うのでしょうか。この記事を読んでいる人はラボミートに少なからず興味があると思います。もしかしたら食べてみたいと思っているかもしれません。いつになったら一般消費者がラボミートを食べられるようになるのでしょうか。そしてラボミートはどんな味なのでしょうか。はたまたラボミートは安全に食べる事が出来るのでしょうか。この記事ではラボミートの真相に迫っていきます。

目次

ラボミートとは

ラボミートのどんなイメージを持っているでしょうか。ツイッター上ではもう少ししたらラボミートが一般的に受け入れらると考えられています。この流れに乗らない理由はない…

そもそもラボミートとはどんな食べ物なのでしょうか。「ラボ」とあるからには研究所で作っているのでしょ?その通りで、ラボミートとは牛などの動物から取り出した細胞を、研究所で培養して作った肉の代替品である。ラボミートを作るために再生医療の知見など科学技術が多く使われている。ちなみに牛以外にも豚・鶏・魚・甲殻類・うあんぎ・フォアグラなどの代替品も研究所で作るための技術開発が現在進行中です。

代替肉という言葉は昔からありました。大豆ミートという言葉を聞いたことがある人もいると思います。ラボミートは大豆ミートとは異なるものである。大豆ミートは植物性素材を元に作っているが、ラボミートは完全に動物細胞を元にしています。そしてラボミートの中でもミンチ肉やステーキ肉などの種類があります。日清食品はラボミートの開発に精力的に取り組んでおり、技術的に達成困難なラボミートを使ったステーキ肉の開発に取り組んでいます。また、日清食品は2022年の3月に食用可能な素材のみで培養肉を作ったという点で注目を浴びています。

 

ラボミートはいつになったら食べられるのか

 

ラボミートを早く試してみたいと思う人もいるのではないだろうか。ラボミートは値段が高くて一般市民には手が出せない…と考えているのではないだろうか。そんな事はない。ラボミートの技術開発のスピードはすさまじく、すでにラボミートが普通の肉と同じ値段で売られている国もある。食品テクノロジー会社のEat Just社はすでにシンガポールにおいて実験室で培養したチキンナゲットをレストランで提供しているのです。

2013年にはロンドンで世界初のラボミートで作られたラボミートバーガーが試食された。その時のラボミートバーガー一個のんで案は3500万円であった。それから、培養法や培養液の改良を重ねて、現在では普通のハンバーガーと変わらない値段まで下げる事が出来るようになってきた。

日清食品は2022年3月に食べられる培養肉を開発したと発表しました。今までのラボミートは食べられないものだったのか!?と疑問に思いますが、今までのラボミートは食用として認められていない素材を使ってラボミートを作っていました。しかし、今回の発表では食用可能な素材のみでラボミートを作ることに成功したと述べられています。日清食品は2024年度中培養ステーキ肉を作るための基礎技術を確立する事を目指しています。

また、世界的なコンサル会社のA.T.カーニーは2040年までに世界の食肉市場の6割がラボミートに置き換わると予想しています。我々がラボミートを食べられる日も近いのではないでしょうか!

 

ラボミートはどんな味なのか

 

ラボミートはどんな味がするのでしょうか。実際にラボミートを食べられるとなっても美味しくなかったら世に広まりませんよね。ラボミートが開発された最初の頃は美味しくないと不評だったそうですが、今では少しずつ味が改善されつつあります。

日清食品が開発している培養ステーキは触感の点で本物の肉に近づいています。これまでのラボミートは薄っぺらかったため、本物の肉を食べているような触感を味わう事が出来ませんでした。ここで日清食品は本物のステーキに近い触感を生み出すために独自の技術を開発してきました。この研究開発により少しずつ本物のステーキの触感に近づいています。

2013年に試食されたラボミートバーガーはどんな味だったのでしょうか。ラボミートバーガーの調理は普通のハンバーグと同じようになされました。本物のハンバーグらしく見せるためビートとサフランで色付けされました。見た目は本物そっくりのラボミートバーガーでしたが、味は「肉に近いが、肉ほどジューシーではない」そうです。また肉の匂いがしない点も物足りなさの要因となっていました。さらにラボミートハンバーグには脂肪が含まれていない点がジューシーさの物足りなさに繋がっているそうです。

これらは牛肉の代替となるラボミートで、牛代替肉の開発はまだまだ発展途上です。一方、鶏の代替肉の味は本物と見分けがつかないくらいに進化しています。2022年のTIMES誌において鶏ラボミードと本物の鶏肉を目隠ししてどっちがどっちか当てるテストをした結果、審査官が二つの肉の違いを見分ける事が出来ませんでした。二つの肉の味に違いはあるがどっちが本物なのか分からないとのことでした。

 

ラボミートは安全に食べられるのか

どんなに美味しい食べ物でも安全でなかったら食べたくありませんよね。ラボミートは安全に食べる事が出来るのでしょうか。

日本細胞農業協会は全国男女1000人を対象に、ラボミートについての調査を行った。「細胞・培養肉について、気になる事・心配なことは何ですか。」という質問に対して最も多くの人が食の安全性が担保されているか不安と答えていました。これは全体の4割程度の人です。また、”何が入っているか分からない”、”人工的に作られていることへの嫌悪感”などのコメントもありました。やはり多くの人が安全性を気にしています。

しかし、培養肉は普通の肉より安全に作る事が出来ると考えられています。牛や豚は人体に危険を及ぼすバクテリアが多くいる環境で育てられています。そのため抗生物質を与えて育てられる場合もあります。一方、ラボミートは研究所の衛生的な環境で作られているためバクテリアが付着するリスクが少ないです。無菌状態で培養されるラボミートは普通の肉に比べて安全性が保障され、保存性が高められると期待されています。とはいえ、ラボミートを育てる環境は栄養が多くバクテリアも育ちやすい環境である。ラボミードの生産には最大限の注意を払う必要がある。

また、ラボミートを生産するために必要な物質が発がん性のものであり、その一つである成長因子を培地に加える事でラボミートにがんのような細胞の発生が促される可能性があると懸念されている。ラボミートを食べた場合、それらの成長因子が消化後に血流に吸収される可能性があるとも言われている。ラボミートを広く販売するためには安全性の調査は欠かせないだろう。

 

ラボミートは環境に優しいのか

ラボミートの研究が盛んに行われている理由の一つとして環境への低負荷が挙げられます。ラボミートは従来の肉よりも早く効率的に生産出来て、必要な面積も少ない。

家畜が出すメタンガスが温室効果ガスとして働き地球温暖化に繋がるため、多くの人々が普通の肉でなくラボミートを食べる事でメタンガスの排出を下げる事が出来ると考えられている。しかし、ラボミートを生産するために必要な電力供給によあるCO2排出が、メタンガスの影響よりも大きいという報道もされている。

オランダのシンクタンクCE Delftが発表したレポートでは「ライフ・サイクル・アセスメント」と呼ばれる原材料生産や流通など、生産に関わるあらゆる家庭を考慮した環境負荷を評価している。鶏肉、豚肉、牛肉、植物性代替肉、ラボミートなどを評価した結果、牛肉についでラボミートの環境負荷が大きいと示された。

ラボミートを生産する際には電力消費による環境負荷の影響を考慮する必要がある。

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