メロンソーダの色は何から出来ている?天然着色料と合成着色料の違いとは?

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「無印のメロンソーダ天然着色料を使っていて、優しいと味わい…」

最近、メロンソーダがブームになっていると感じますが、その火付け役の一つが無印のメロンソーダではないでしょうか。

無印のメロンソーダの売りと言えば合成着色料を使用せずより自然テイストな食品という事ですが、他のブランドのメロンソーダと比べるとどうなのか疑問に思いました。

この記事では、

  • メロンソーダに使われている着色料について
  • 一般的な天然着色料と合成着色料の違い

についての記事を書いていきます。

メロンソーダに使われている着色料の違い

無印のメロンソーダは天然着色料使用を謳っていますが、他のメロンソーダは全て合成着色料を使っているのでしょうか。

今回はメロンソーダや、メロンソーダ風味の飲料やお菓子などの着色にどのような色素が使われているか調べてみました。

一般的に着色料は、

  • 植物や微生物などの自然由来の天然着色料
  • 化学合成で作る合成着色料

の二つに大別されるので、着色料の違いで二つに分類してみました。

この表からも分かる通り、天然着色料を使った商品は思ったより多いです。

合成着色料と言われるとあまりいいイメージを持たないと思います。そのため多くの企業は合成着色料から天然着色料への移行を図っているそうです。

メロンソーダ以外にもメロンソーダ味のアイスやグミ、酎ハイにも天然着色料が使われているみたいです。

一方、合成着色料を使っている商品は天然着色料のものに比べ数が少ない印象でした。

それでは、合成着色料と天然着色料の場合で具体的にどのような色素が使われているかもう少し詳しく見ていきましょう。

天然着色料を使っているメロンソーダ

メロンソーダの色を出すために使われている色素を上にまとめました。

この中でも特に、

  • クチナシ色素
  • ベニバナ色素

が重要です。メロンソーダ味のアイスやグミには他の色素も使われていますが、メロンソーダ飲料の成分表示を見ると、大体、着色料(クチナシ色素、ベニバナ色素)と書かれていると思います。

クチナシ色素は黄色、赤色、青色、緑色の色素として幅広い色で使われます。栗きんとんの黄色はクチナシ色素で色付けされています。

ベニバナ色素は黄色、赤色の色素として使われます。

クチナシの果実やベニバナの花弁から水やエタノールで色素を抽出すると色素成分が得られます。

メロンソーダの緑色を出すために、この二つの色素が混ぜて使われます。

クロロフィルという緑色の天然着色料も存在するのですが、熱や光に弱く加工食品に向いていません。また、クロロフィルは油溶性の色素のため、飲料水には使用しにくいという欠点もあります。ちなみに、クロロフィルはチューインガムやキャンディーに使われています。

一方、クチナシ色素やベニバナ色素は水溶性で、熱や光に比較的安定なため緑色を作り出すために使われます。二つの色素を使う事で、製造者の好みの色を作る事が出来るというメリットもあります。

クチナシ色素とベニバナ色素には複数の色があるのですが、緑色を出すために重要な色が、

  • クチナシ青色素
  • ベニバナ黄色素

のふたつの色素です。

青色と黄色を混ぜて、メロンソーダの緑色を作り出しているのです。

合成着色料を使っているメロンソーダ

クチナシ青色素とベニバナ黄色素のふたつの天然着色料を混ぜて緑色を作るのと同様に、合成色素の場合も二つの色素を混ぜて緑色を作りだしています。

  • 黄4号
  • 青1号

合成色素は色×番号となんとも無機質な呼び方をします。

緑色の合成着色料もあるのですが、二つの色素を混ぜる事で好みの色調を作る事が出来るので、二つの色素を使っていると思われます。

天然着色料に比べ合成着色料は着色するために製造された成分であるため、着色する能力に優れており、少量で着色でき、安定性も高いです。

合成着色料で色付けされたメロンソーダをみると鮮やかな緑色をしています。一方、天然着色料で色付けされたメロンソーダは少し黒みがかった色をしています。

話題の「無印のメロンソーダ」を飲んでみた / POPやファンタのメロンソーダとの違いは

上の写真を掲載しているブログでは3種のメロンソーダを飲み比べています。

サントリーのPOPメロンソーダは合成着色料を使用、ファンタと無印メロンソーダは天然着色料を使用しています。こうして見ると、合成着色料と天然着色料の違いがはっきり分かりますね。

POPの鮮やかすぎる緑色はいかにも不健康そうですが、この不健康さがいいと一部のファンは中毒になっているそうです。(時々どうしようもなくジャンキーな物を食べたくなる時ありますよね~)

 

天然着色料と合成着色料の違い

着色料と聞くと少し危険そうなイメージは持っていませんか?

多くの人は合成着色料を使用している商品は何となく避けて、天然着色料使用と書かれている商品に飛びついてしまうのではないでしょうか。

しかし、合成着色料は本当に危険なのでしょうか。

ここからは天然着色料と合成着色料の違いや安全性について見ていきます。

無印メロンソーダを飲むか、POPメロンソーダを飲むかは完全に好みの問題なのでどちらかをお勧めする事はありませんが、違いを知っていることで選択の判断材料が増えます。無根拠に一方を批判するのではなく、理解した上で批判する態度が必要です。

天然着色料とは

天然着色料には以下のようなものがあります。

  • クチナシ色素
  • アナトー色素
  • パプリカ色素
  • ベニバナ色素
  • ベニコウジ色素
  • コチニール色素
  • アントシアニン色素
  • ウコン色素
  • カラメル色素
  • etc・・・

一度は聞いた事がある色素もあるのではないでしょうか。

日本ではより自然に近い色調が好まれる傾向があるため、天然色素が幅広く使われています。

日本の天然着色料の種類は104種類と、世界的に類をみない多さなのが特徴です。例えば米国では約20種類、EUでは約15種類にすぎません。その理由として、例えばアントシアニン色素は海外では一括りにされることが多いですが、日本ではアカキャベツ色素やムラサイイモ色素など、各原料作物由来のアントシアニン色素が別々に規定されていることがあげられます。

鹿光生物科学研究所 ホームページ

  • クチナシ色素やアナトー色素は植物の成分を抽出
  • ベニコウジ色素は微生物の成分を抽出
  • コチニール色素はカイガラムシという虫の成分を抽出
  • カラメル色素は砂糖を煮詰めて色を出す

このように、天然着色料といっても様々な色素源から抽出されます。

天然と言われると安全そうな気がしますが、必ずしもそうではないです。

コチニール色素はアレルギーを引き起こす可能性がありますし、一部のカラメル色素は細胞をがん化させると言われています。

全ての着色料が危険であるというわけではないですが、天然着色料だから無批判に安全と受け取ることは避けるべきです。

気になったら食品に使われている着色料が何なのか成分表示で確認して、その成分の危険性について自分で調べてみるのもいいかもしれません。

合成着色料とは

現在日本で使用できる合成着色料は12種、20品目あります。20品目のうち12品目は水溶性です。残りの8品目はアルミニウムレーキといって、アルミニウム塩にすることで油溶性になり油性食品を着色する事もできます。

光や熱への安定性、鮮やかな色調、少量での着色、などの理由から着色料として優れていますが、安全性が低いのではないかと消費者から忌避されます。

合成着色料はタールという石炭成分から作られていて、化学成分感がハンパなくどことなく危険な印象を受けますが、日本の食用色素は厳格に管理されています。

日本の食用色素は、食品衛生法の下、食品安全委員会が安全性を確認し、厚生労働省が成分規格や使用基準を定め、しょくひん添加物としての利用を承認したものである。

中村宜督、榊原啓之、室田佳恵子、エッセンシャル 食品化学、講談社(2018)

動物実験を行い動物に害のない摂取量を求め、その量の1/1000~1/100倍量以下の着色料が食品に添加されます。また、基準が本当に正しいか定期的にチェックされています。

そのため、合成着色料でも摂取量を守って入れば基本的に人体には無害なはずなのです。

上記の食用タール系色素は合成着色料ですが、食用タール系以外にも合成着色料はあります。

  • β-カロテン
  • 水溶性アナトー
  • 銅クロロフィル
  • 銅クロロフィリンナトリウム

これらの着色料は名前からすると、天然着色料のように見えますが、化学的合成法で合成している合成着色料に分類されるので留意しておくといいかもしれません。

 

まとめ

メロンソーダの着色料から、天然着色料と合成着色料の違いの話しまでいかがだったでしょうか。

着色料というと悪いイメージがあるかもしれませんが、正しい着色料の知識を身につければ、適切な範囲ないでお着色料の使用は問題ないと分かると思います。

着色料について少しでも興味を持ったら、スーパーで買い物をするときに、商品を裏返して成分表示を見てみましょう。

参考資料

鹿光生物科学研究所 ホームページ

片山侑、田島眞、食品と色、光琳選書 

中村宜督、榊原啓之、室田佳恵子、エッセンシャル 食品化学、講談社(2018)

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